ぎっくり腰になりやすい座り方や正座
ぎっくり腰になりやすい動作や姿勢
よく屈んだ時にぎっくり腰をやりました。と言われる方が多くいます。座ったり、立ったりするにもコツがあり、ぎっくり腰になるリスクを減らすことができるのです。今回はぎっくり腰になりやすい動作や姿勢についてお話させていただきます。
屈む立つ
日常よく屈むことや立つことがあると思いますが、この屈んたり立ったりする動作で、ぎっくり腰になる方が多いです。じつは股関節、主に足の運動なのですが、腰をグキッとやってしまいます。なぜかと言うと、腰の準備ができていない為です。体幹は腹圧を掛けて維持するのですが、屈んだり立ったりする時、腰を丸めていると丹田あたりが凹んでしまい、バランスが悪くなります。足や股関節を動かしたいのですが、体幹が定まらないので、力が分散され、衝撃が腰に来るのです。
手を伸ばして遠くのモノをとる。
風呂の掃除や顔を洗ったり、咳をしただけでぎっくり腰になる方も多くいます。狭い場所で作業する場合、身体が固いと本当に苦労します。その事が身体の中でも筋肉が同じように苦労しているのですが、なかなか自覚が無い為、気が付きません。肩甲骨が動かない方や横隔膜が固い方、その両方が固い方は、狭い場所の作業や無理に体を伸ばすような動きは気を付けて行ってください。ひとつの目安は、後ろに手を回し、肩甲骨に親指が入るかどうかです。肩甲骨が浮いていれば大丈夫ですが、肩甲骨が背中に張り付き、なかなか指が入らない方もいます。さらに呼吸の浅い方は横隔膜が固いのかもしれません。疲れやストレスで横隔膜が固くなると咳や上半身のわずかな動きでも対応が遅れ、体幹のバランスを崩す結果となります。
首が前に出ている、顎をひいている
一見、顎をひいているのはよい姿勢のような気もしますが、首が前に出ているのと同じように背中が絶えず緊張している状態を自ら作っています。しょっちゅう動かしていればいいのですが、一時間も二時間も同じ姿勢でいると確実に痛みが出始めます。実は渋谷のモアイ像🗿は星を見ているのではなく、遠く水平線を観ているのかもしれません。ブッシュマンたちも遠くを見るときは自然に顎が上がるそうです。人の自然な姿は少し顎の上がった立ち方になります。横から耳の穴を見ると、顎の上げ下げで前後に2~3センチも位置がずれることがわかります。重い頭が2~3センチズレると重心は間違えなく変化しますから、安定的な位置は顎が少し上がった位置であることは明白です。首が前に出ている状態や顎をひいたような状態で背中の筋肉群を緊張させていると、不意に力の入った瞬間ぎっくり腰になることがあります。
まとめ
正しい姿勢や動きを学習する為には、正座をお勧めします。立った時の骨盤の傾きも正座は変わらない為、万能で、わかりやすくなります。足を揃え座り、お腹を張るように腹圧を軽く意識します。腰を伸ばし、肘を脇に付け、少しだけ顎を上げてください。横から見て、耳の穴、肩、腰が一直線に揃っていれば、良い姿勢の完成です。そのまま心地よい呼吸を楽しみ、立った時も、いつでも同じような呼吸ができるように練習してみてください。このような日本人が昔からやってきたような姿勢しぐさは、やはり日本人にあっていると思います。椅子の生活が一般的になり、姿勢やしぐさ、身体の使い方が衰えると、ぎっくり腰になる可能性も高まるのだと思います。